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【ネタバレ】ベルギー映画「マンディ 地獄のロード・ウォリアー」の感想。趣味嗜好全開でぶっちぎる。

 

マンディ 地獄のロード・ウォリアー ニコラス・ケイジ

 



今回は私の中の2018年の映画ベスト10には入っている傑作「マンディ 地獄のロード・ウォリアー」の感想を書きます。
我らがニコラス・ケイジ主演ということで大抵の人は察しが付くと思いますが、いわゆるB級映画だと思うのが普通でしょう。確かにB級ではないと言ってしまうのは嘘になるかもしれません。
しかしその言葉で切り落とすほどこの映画は一筋縄ではいきません。

 あらすじ - マンディ 地獄のロード・ウォリアー

山奥にひっそりと暮らすレッドとマンディ。ある日道を歩いていたマンディはカルト集団に誘拐されてしまう。その末、カルト集団はレッドの前でマンディを惨殺し、怒りに燃えたレッドは復讐へと繰り出すのだった。

 

 登場人物 - マンディ 地獄のロード・ウォリアー

監督 -   パノス・コスマトス
ニコラス・ケイジ - レッド
アンドレア・ライズボロー  - マンディ
ライナス・ローチ - ジェレマイア・サンド

監督を勤めるのは『ランボー 怒りの脱出』などの故ジョルジ・パン・コスマトスの息子であるパノス・コスマトス。妻のマンディは『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』のアンドレア・ライズボローが演じました。

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以降少し詳しめに内容に触れています!ネタバレダメな方お気をつけください!
ただ見たのが結構前なので若干違ってる部分あるかもしれません…

 

 でっぷりボディのケイジ - マンディ 地獄のロード・ウォリアー

筋肉の上からちょっと脂肪がついてる感じで髭ダルマ、山男感満載の今作のケイジ。
もうやることなすことおもろい。それはファニーという言葉からはかけ離れていますが、その半端ない絵力に、映画館で一生爆笑していました。(多分みんな笑っていたはず…!)
特に愛する妻を失い傷だらけになりながら酒を浴びるシーン。悲しみに打ちひしがれているケイジに涙するようなシリアスなシーンのはずが、全然感情移入できません!


でっかいトラのTシャツ着て血だらけで下はブリーフ一丁のケイジがトイレでウオーウオーとか唸っているではないですか!

 

このシーンだけでご飯が進むという方も多いのではないでしょうか。いいもん見せていただきました。

 

 ポエティックなカルト集団 - マンディ 地獄のロード・ウォリアー

非常によくわからん理由でマンディに執着するカルト集団。誘拐したしまいに自作の音楽の入ったテープを聞かせてきます。しかもなぜか教祖は露出狂で…もうわけがわかりません。そしてそれがなぜかマンディのツボに入って爆笑!→マンディ惨殺の流れです。
もはや何を見せられているんだ?!
このカルト集団もかなりふわふわした理由で色々やってくるのでおもろいです。

 随所に散りばめられる作家性 - マンディ 地獄のロード・ウォリアー

ケイジの武器となる斧のデザイン一つとっても、リアリティとかいうよりはもう好きなものを好きなだけという思考が伺えます。
章ごとに挟まってくるアニメーションであったり、小手先ではない映像自体の美しさからもそのこだわりの強さが見えてきます。
なんというか邪念がありません。あざとさがありません。作りたいものを思いっきり作るという気概が感じられました。現代社会から隔離された独自の世界観が見事に再現されていました。



 随所に散りばめられる作家性 - マンディ 地獄のロード・ウォリアー

B級さにすがることなくあくまでも大真面目にシリアス路線をいっているというところがたまらんのです。
荒削りなストーリーを包み込むような丁寧な映像技術があるからこそ、この映画は単なるB級映画ではないと考えます。
映画館で見たときの感動といったら…その轟音とドラッギーな映像にガンギマリでした。
こんな映画は好きな人だけ見ればいいと思う反面、普段こういうの見ないワという人にも見ていただき、ケイジの良さを普及したい気持ちもあります。

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